生活の変化に対応できる家を

「市川の家」の寝室1

どんな家をつくろうかを検討する中では、現在の家族構成や生活、仕事などを想定しながらあれこれ考えることが多いと思います。

今生活するための家をつくるのですからもちろんそれでいいのですが、今は一緒に暮らしている子供が成長して独立したり、同居していた親が旅立ったり、体調が変化して階段の上り下りができなくなったり、仕事が変わって家で仕事をすることになったり・・・など、最初に家づくりを計画していた時とは全く違う生活になることもあるかもしれませんので、少し先のこと、将来の生活の変化にも対応できるように考えておくことも大切だと考えています。

「市川の家」の寝室2

上の写真は「市川の家」の寝室です。

この家の敷地は比較的人通りのある道路に面していて、敷地の広さにはあまり余裕がなく、2面は隣地の家がかなり近くに寄って建っているという状況です。そして目の前の桜並木の景色を楽しめる開放的な住まいとなるように、2階にリビング・キッチン・洗面所・浴室を、1階には個室(寝室)を3部屋とトイレ・手洗いという計画にしました。

ご夫婦の生活の時間帯が違うため、寝室はそれぞれ別々にしたいとのご希望でしたので、4畳半程度の広さの個室を2部屋と、共用のウォークインクローゼットとしました。ふたつの個室の間は収納を壁のようにして区切るようにしています。この壁は構造的に必要な耐力壁ではありませんので、将来1階だけで生活をすることが必要になった場合には、この壁を撤去してふたつの個室をつなげてLDKにすることができるようにしています。
またウォークインクローゼットは一般的な浴室と同じ1坪の広さでトイレ、手洗いの隣の位置にあるので、そこを浴室につくることも考えています。

キッチンや浴室といった水廻りの移動をする改修工事は必要になりますが、このように改修後のプランを考えた上で耐力壁の位置や水廻りの位置を考えておくと、将来の生活の変化にも対応できる可能性が広がります。

「雪谷の家」の子供室。将来必要な時に仕切ることができるようにしています。

上の写真は「雪谷の家」の2階の子供室。
家の建築段階ではまだ小さなお子様がおふたり。当面個室は必要ないということでしたので、将来必要になった時に仕切って部屋をつくることができるように、柱と梁をいれておき、しばらくは大きな部屋のまま使うということで計画しました。

2つの部屋の間は壁をつくったり、家具で仕切ったりなどと方法はありますが、いずれも構造的に必要な壁ではないので、その先の将来また子供部屋が必要なくなった際には撤去してひと間にし、客間や趣味の部屋仕事部屋などに変更することもできます。

またその他にも、階段の段差を少し低めにしておいたり、引き戸にすることも将来身体が動きにくくなった時に対応しやすいですし、それは今の生活にとってもやさしく暮らしやすい家になることと思います。

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