現在工事が進んでいるマンションリノベーション「初台の家」の現場は、壁や天井の断熱工事が終わり、大工さんたちの工事に進んでいます。
今回リノベーションしている家は、最上階の角部屋。
角部屋ですから窓が2方向にあり開放的で、最上階ですから上階からの音で悩まされることもない、とってもいいお部屋です。
ですがいいことばかりではなく、リノベーションするとなるとちょっと大変なこともあります。
最近の新しく建てられたマンションの場合は、新築の際にしっかりと断熱されているので、角部屋や最上階でも十分な断熱性能があるのですが、築年数の経ったマンションの場合は、断熱性能が十分ではない場合が多いです。
今回は築30年を越えるマンションでして、断熱性が不十分なので、新たに壁と天井に断熱材を追加しました。
写真では一般的に多く使用されているウレタンの吹き付け断熱のように見えますが、使っているのはしたのは、「アグリ」という吹き付け式の断熱材。
ベニ花油を主原料とした植物油をベースにつくられた100%発泡の断熱材です。
戸建て住宅では、「羊毛断熱材」や「吹き込み断熱材」を使用していることが多いのですが、十分な性能をもたせるためにはある程度の厚みが必要になるため、マンションリノベーションの場合は部屋がその厚みの分狭くなってしまうことを考えると、使うのはなかなかむずかしいところです。
今回使用した断熱材「アグリ」は、同じ厚みで比較した場合、「羊毛断熱材」や「吹き込み断熱材」よりも熱をつたえにくい(断熱性能)が高いので、薄くても十分な性能を得ることができることと、安全性、環境に対しての影響の点を考慮して、今回はこれを選びました。
その他、内窓(最初からついている窓の前にもうひとつつける窓)の設置もし、できる限り断熱性能を高め、冬暖かく、夏涼しく過ごせる家をつくっていきます。