上記の写真は昨年末に完成した「河口湖の家」のリビング・ダイニング。
全体で約17畳の広さがあります。
この家に限らずですが、生活のそれぞれの場所で必要なものをその近くに収納できるように、収納棚を家具(場合によっては大工さんがつくる工事)で造り付けることが多いです。大きな納戸やクローゼットがあるものいいのですが、それぞれの場所に少しずつでも収納する場所があると、家が散らからずにすみますし、動きのムダが少なくなって暮らしやすくなると思います。
「河口湖の家」ではリビング・ダイニングにもいくつかの収納を家具工事でつくりました。
写真に写っているオープン棚(扉が付いていない棚)は本を収納したり、飾り棚として使うことを想定しています。ちなみにその下のルーバーのついている部分にはエアコンが入っていて、そこから吹き出した暖気が床下を通って各部屋に届けられます。
オープン棚の隣の引違い戸がついた部分も左側半分は収納になっていて、ダイニング廻りで使う雑貨や掃除機などを収納することを想定しています。その引違い戸を開けた右側半分は書斎コーナーになっています。
通常はこの写真のように引き戸は開けておいてもいいのですが、作業中の状態を片付けずにそのままにしておきたいけど、それを見えないようにしたい場合には、戸を閉めて隠すことができるので便利です。
家でもお仕事をする場合や、洋裁やプラモデル作りなど日をまたいで継続して作業することもある場合など、机の上は広げたままにしたいけど、でも部屋はきれいにしたい、というご要望はこれまでにも何度かありまして、そういった場合にもこのように扉で隠すようにしました。
コロナウィルスの影響で、家で仕事をしたり勉強する時間が増えた方も多くいらっしゃることと思います。昨年の春から家づくりを計画中の方のお話をお伺いする中で、家の中にそのための書斎スペースが必要だという声を多く耳にするようになりました。
これからコロナの状況が落ち着いてもずっと在宅勤務になりそうという方や、これまでにも時々は家で仕事することがあったけどそれがもっと多くなりそうという方、オンラインでの会議も頻繁にあるので他の家族と音が遮断できる個室になった書斎が必要という方・・・などいろいろな状況があることと思います。
今後また状況が変わってしまう可能性もあるので、これから家づくりを考える際には、場合によっては変更したり転用したりする今後の変化もイメージしながら計画していけるといいですね。
この記事内の写真撮影:小泉一斉
その他、これまで設計した書斎コーナーについては、下記のコラムをご覧ください。