家中どこでも温かく過ごしやすくするために

リビング・ダイニング (写真※)

写真は「河口湖の家」のリビングダイニング。

この家の建つ地域は標高が高く、国が定めている断熱地域区分では3地域という寒い地域になります。
(北海道が1地域、関東や関西などの多くの地域が5か6地域、沖縄が8地域です。)

そのため、この家では断熱性と気密性を高めるとともに、空調には「パッシブ冷暖」を入れて、家中どこにいてもあたたかく過ごすことができるように計画しました。

「パッシブ冷暖」はエアコンによる温風を床下の分配ボックスとダクトによって振り分けて、床下空間全体に広げます。その暖気で床全体があたためられ、やがて各部屋の床に設置した吹き出し口を通って、室内もゆっくりとあたためていきます。

この家では、リビングのエアコン1台で家全体をあたためています。
一般的な床暖房の場合はLDKなどのみに入れる場合が多いので、洗面所やトイレ、個室や玄関などについては寒いままとなってしまいますが、この「パッシブ冷暖」では床下全体がつながっているので、トイレに行くと寒い!と感じるような急激な温度差がなくなり、家全体が快適になります。

床下のエアコンの暖気を室内に出す吹き出し口。木製です。

もちろん空調だけではなく、窓やガラスの種類、断熱方法、日差しの遮り方(夏)、取り入れ方(冬)なども適切に計画し、その上で空調を選択するかを考えることが大切です。

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