少し前のことになりますが、鎌倉の「一条恵観山荘」へ行ってきました。
一条恵観山荘は、後陽成天皇の第九皇子であった一条恵観によって1646年に京都につくられた建物で、昭和34年に現在の鎌倉に移築されました。
数年前から一般公開されていて、建物見学が可能とされている日があるので、あらかじめ予約をすると内部の見学ができます。
茅葺屋根の独特な外観なのですが、内部の造作や建具や襖などとても細やかなつくりで様々な工夫がなされています。
案内の方がついて説明をしてくださるので、ちょっと見ただけではわからないような細工やしかけも教えていただきとてもおもしろかったです。
気になったのは、下であたためた空気を上に送って、棚の中に置いた食事がさめないように工夫しているところです。
(写真の上の方にある引き違いの襖の中が棚になっていて、その中に食事を置いて使っていたそうです。)
現在でも暖房であたためた空気を床下に送って家全体を暖めるという方法がありますが、この時代にすでにこのような工夫がされていたのですね。
庭の眺めも素晴らしかったです。庭の中を散策できるようになっていて、この季節は新緑がとてもきれいでした。