森の診療所・森のカフェ
病を生まない医・食・住の提案を
千葉県流山市の住宅街にある診療所(内科・アレルギー科・小児科)です。治療だけではなく「医・食・住」の提案をして、患者さんと一緒に考えるような診療所つくりたいということで、2008年に開業されました。
設計のスタートは先生の診療の内容やこだわり、新しい診療所でやりたいことなどのお話をたくさんお伺いすることからでした。それまでのご経験から、どんなに薬を出しても、食べ物や住環境を改善しないと治らないということをずっと感じていたそうで、新しくはじめる診療所は、病にならない、むしろ病をよくする提案ができる場所にしたいということでした。
建物は安全性の追求は当然のこととして、さらに将来建物が廃棄されることになったとしてもなるべく環境に負荷を掛けない材料でつくることにこだわりました。
木材は構造材も仕上材もすべて国産材、畳は減農薬や無農薬のもの、内装は火山灰を原料とした左官材や和紙壁紙、羊毛断熱材などを使用しています。レントゲン室は鉛フリーにするために、下地やドアには無鉛X線遮蔽材を用いてその上に和紙や薄くした木材を張るなど、診療所にありがちな無機質な空間にならないようにという先生のこだわりに応える工夫を重ねました。
また食生活を変えることで、生活習慣病とよばれるような病が改善されることも多いそうで、先生が皆さんに食べてほしいと思う食事や食材を提供する「森のカフェ」も隣の建物(住宅部分)の一角につくりました。ここにも薪ストーブがあり、火を眺めながらゆっくりすることができます。
写真
下記の写真をクリックすると拡大します